気ままに行く欧州の旅③ サンクトペテルブルクの街歩きとエルミタージュ美術館
一、「北のベニス」という別名のヨーロピアン大都会
ピョートル大帝により建都されたサンクトペテルブルクはソ連時代では「レニングラード」とも呼ばれてあり、いまは大型クルーズ船が停泊する欧州の大都会です。
ここには超名門美術館のエルミタージュをはじめ、大聖堂、宮殿庭園、トルストイやドストエフキーなどロシア文豪名作の舞台、チャイコフスキーのオペラにキエフバレエ、見どころがいっぱいです。
1.モスクワからは便利な快速列車『サブサン』
青春時代は文豪トルストイの『アンナ・カレーニナ』に魅了され、アンナとヴロンスキー大佐が出会った舞台となるサンクトペテルブルクのモスクワ(モスコーフスキー)駅は憧れの場所でした。
170年も昔に建築したネオルネッサンス様式の駅ビルは近代風の改装され、現在も利用されています。


壁一面に広る銅製レリーフのような路線図が重厚な歴史を語っている。
『サブサン』は欧州の国際間列車同様、車輛は新しく、モスクワから約4時間の列車旅は快適で便利です。
切符はロシア鉄道のHPからも購入可能だが、ロシア語の表示と席の種類が複雑なので、ネットでMaxVistaという日本の代理店から購入しました。
1等車の窓側席が1万円位で、社内では車掌、ロシア美人の乗務員による飛行機のビジネスクラス並みのサービスが提供され、1等だと前菜からデザートまでのコース料理と飲み物も付いています。




2.サンクトペテルブルクの歩き方
モスクワでロシアの広大さを実感し、Y Taxiもそう簡単に利用できないことが分った以上、当初フェリーとタクシーで行く予定の郊外宮殿のこともあり、モスクワでQちゃんに車付きのガイドを紹介してもらうことにしました。
結論から言うと、それも大正解でした。
サンクトペテルブルクの街はモスクワよりコンパクトと聞いたが、巨大です!
10月初めの日中はすでに5、6℃しかなく、北風で身震いをしながら街を歩きました。




二、徒歩で行くエルミタージュ美術館と大聖堂
直前で頼んで車は一日だけすでに先約があったので、その日は事前にネットで予約したエルミタージュ美術館へ徒歩で行くことにしました。
地図でみたらモスコーフスキー駅付近のホテルから徒歩でも30分位のようで、しかも有名なカザン、血の上の救世主教会、聖イサクの三大聖堂も途中にあり、まとめて観光できそうです。
朝早くから賑わっている駅周辺、


メイン通りのネフスキー大通りで見物をしながら、


橋を渡るたびに運河の景色に惹かれました。




カザン大聖堂
約30分位歩いたら、左手に壮観な列柱を持つ回廊風外観のカザン大聖堂が見えた!
柱一本一本がかなり巨大で、近くで見るとさらに迫力が感じる。


この大聖堂は現在も地元の信者さんが多く通っているが、


残念ながら入口付近でハトを使って、観光客を狙う悪質な集団がいました。
一人でいる私も強引にひっぱれられそうになったが.......そういう時はとにかく黙ってすばやくその場を離れるしかなかったです。


血の上の救世主教会
ネフスキー大通りを挟む道路の向こう側は圧巻的な美しさを誇る血の上の救世主教会です。カラフルな玉ねぎドームはモスクワのワシリー寺院同様に素晴らしい!
今回の滞在中は残念ながら修繕のため閉館中で、豪華絢爛なモザイク装飾の内部を拝見できなかったが......
隣接のガーデンを囲む美しい模様の柱と豪華なアイアンのフェンスはもはや芸術作品!


後日聞いた話では、ネフスキー大通りから教会までの運河沿いの狭い道は別名「スリ通り」だそうで、確かに狭い道に露店が並び、混雑の時はスリ天国でしょうね。


暖を取るためカフェはしごをしながら、聖イサク大聖堂へ向かう。



聖イサク大聖堂
この大聖堂は建築に40年間もかかったようで、落ち着いた大理石の外観では一見地味に見えるが、大聖堂内は高い天井と鮮やかな壁画に埋め尽くされ、とても豪華!


大聖堂と展望台は同じ建物なのに、入場料は別々で販売され、さらに入口も外で完全に分離されています。展望台へは階段しかないが、登って市内を一望。


三、エルミタージュ美術館
念願のエルミタージュ!
旅程を確定した時すぐにネットでチケットを予約しました。オフィシャルサイトで購入したチケットは購入日から6ヵ月以内に好きな1日を自由に使えるので、とても便利です。
聖イサク大聖堂からエルミタージュまでは徒歩で10分位たが、入口を探すには時間がかかりました。
広い公園を通り抜け、


巨大な広場を横断し、


漸く並んでいる列を見ました。
5つの建物が一体になっている美術館はまさに巨大なお城!長列は何か所もあり、モスクワでの経験だとおそらく個人、団体、ロシア人、外国人、それぞれ別々になっているだろう。


やっと英語の案内板を見つけました!しかし、この列はまだチケット購入の列......
一番前の方へ行ってプリントアウトしたチケットを見せたら、順調に入場できました!
早速大使の階段へ、


歴代皇帝が使用した宝物の数々、




有名な黄金の孔雀時計も!
厳選された美しい彫刻、



建物自体は皇帝の宮殿をそのまま利用されているので、窓からの景色も素晴らしい!


展示室から街の景色を眺めるだけでも楽しくて、


そして、なんと言っても宮殿そのものが美しい!!!
魅惑的すぎる天井とシャンデリアの数々








展示室の回廊自体がまるで芸術品




個人のな名門美術館ランキング
よく言われている世界的有名な美術館もこれで一通り訪問ました。
個人的にはエルミタージュに限ってはかなり特殊な存在と思います。美術館自体が巨大な宮殿芸術で、特にインテリアのレベルの高さと豪華さは世界一でしょう。
世界のあっちこっちでよくエルミタージュの宝物展が催されるが、エルミタージュの宝物はその素晴らしい展示場所と切り離されたら、魅力も半減されるでしょう。
ちなみに、個人的なランキングでは、
エレガントさを楽しむならウッフィーツィ美術館
野外彫刻ならクレラーミューラー美術館
規模はエルミタージュほどではないが、建物が美しいならナショナルギャラリー (ロンドン)と美術史美術館(ウィーン)
ほかアメリカには博物館のような壮観な美術館も多いが、スミソニアンやシカゴ美術館などなど、いつかゆっくり日常生活の一部のように美術館巡りが楽しむことができれば最高です。
エルミタージュ訪問のTips
1.チケットは必ず事前予約。
2.食事は済ませていく。館内のカフェは文字通りノロい、マズい&タカイ!
3.荷物は必ず小さい鞄にまとめ、ロッカー利用を避ける。その混雑さと廊下の空気の悪さといったら、通りぬけるだけで気分が悪くなる。


その他:美しいサンクトペテルブルクの風景
数々の清楚なブルーと白壁の麗しい姿の教会
トロイツキー大聖堂
金色の星がたくさん輝いているドームが本当に美しい




スモーリヌイ聖堂
かなりのスケールがあり、現在も一部修道院になっている建物と中庭でブルージュのベギン修道院を思い出す


ニコライ聖堂
観光客はあまり多くないが、閑静な住宅地に佇むは姿は高貴さが漂う。




ペトロパヴロフスク要塞




サンクトペテルブルクを造ったロシア史上の偉人ピュートル1世の等身大銅像です。身長2メートルを超えの大帝国は史上最長身の皇帝でもあります。

