春の欧州⑦ バスクの絶景サン・フアン・デ・ガステルガツェ(San Juan de Gaztelygatxe)
一、バスクで一番観たかった絶景
この絶景は、海のモンサンミッシェルという別名があるように、一本の石階段を島と陸をつなぎ、特にゲーム・オブ・スローンズでストーリーが加えられ、その美景が一層幻想的に思えました。
ここは「スペインの最も美しい風景」、「世界のすごい階段」という美称にぴったりです。
二、島の入り口に辿りつくまで
ビルバオとサンセバスティアンのほぼ中間にある入り口までの公共交通はとても不便です。バス乗り換えの後、最後の2キロはさらに乗り合いタクシーが必要だそうです。
ビルバオかサンセバスティアン発の現地ツアーがあればいいですが、少人数ではとても高いです。
2019年4月の時点ではまだ入場無料ですが、整備工事が進み、もうじき有料化の噂もありました。
島の階段に辿りつくにはまず入り口から片道約40分の高低差の山道があります。(復路も同じく40分位かかる)
山道は整備されてあるが、石の階段は晴れた日でも結構滑りやすいです。
G君はカメラを含めすべての荷物を持ってくれたが、手ぶらでもその入り口までの山道は大変でした。
ようやく島の入口に到着しました。
この日はバスクに来て一番の大晴天でした。
海に向かっての階段を登りながら、両側には文字通り真っ青な海の美景が広がります。
橋を越えてから頂上にあるサン・フアン礼拝堂までの沿道は十字架の道ーーヴィア・ドロローサに因み、14の十字架が置かれています。
そして頂点に着きました!
三、頂上、サン・フアン礼拝堂
バスク語ではgazteluは「お城」、aitzは「岩山」だそうで、頂上には礼拝堂、展望台、そして簡単な休憩室があります。
願い事が叶うように礼拝堂の上にある鐘を3回鳴らします。
素晴らしい絶景でした。
春の欧州⑥ 山バスクの村々2 アイノア、サールとその周辺
のどかなバスクの早春の田野でドライブを楽しみながら、個々点在している町や村を巡る時間は平和で幸せが感じます。
一、アイノア(Ainhoa)
丘に囲まれているアイノアはバスクの中心部に位置し、欧州的なスローライフを絵に描いているような村です。このような小さな田舎にくると、アジアからの観光客はほとんど会うこともなくまりました。村の入り口もこのように、静かです。
バスクのどんな村には必ずあるスポーツゲーム用の広場はここにもあります。
自然に囲まれた村には色とりどりの花が咲き、
村の路地の先にはあたり一面の田園風景が広がっています。
二、サール(Sara) とその周辺
バスクにあるこのフランス領の村は「フランスの美しい村」にも登録されているほど美しいです。
周辺には先史時代からの洞窟や高さ905mのリューヌ山の観光トロッコ列車(夏限定)など、素敵なハイキングコースになっています。
村の入口に並木は綺麗で有名ですが、残念ながら季節尚早と悪天候で、パッとしませんでした。
新緑の季節ならどんなに美しいだろう!
サールの洞窟(The Cave of Sara)
サールから車で約20分のところに、古代の洞窟群があるが、一般開放をしているのはLezeaという名の洞窟だけでした。
洞窟の広さは中央ヨーロッパで見た巨大な鍾乳洞に比較するとそれほどではないが、ガイドツアー参加必須の上、内部では撮影不可という厳しい管理体制でした。
にも拘わらず地元の学生グループをはじめて平日でも20名のツアーが満員でした。
洞窟周りのグリーンが素晴らしいです。苔まで茂り、まるでジブリの世界です。
リューヌ山への観光トロッコ列車(Le Petit Train de La Rhune)
山バスクでたくさんの緑と、点在する赤い村をたくさん廻って、次はコースト(海岸沿い)のバスクを訪ねます。
春の欧州⑤ 山バスクの村々1 サン・ジャン・ピエ・ド・ポール、バイゴリ、エスプレット
毎朝まず天気とにらぎめっこしてから出発。
山間部では特に天気が多変するので、スペイン人のG君はフレンチ領の村や街は整然としているが、どこも似たような家作りと色使いで2,3か所で飽きるではないかと心配していたようで、私が沿道の景色、それぞれ異なる地形のランドスケープ、街や村の各々の雰囲気で毎日わくわくしています。
一、サン・ジャン・ピエ・ド・ポール(Saint-Jean-Pled-de-Port)
ここも「地球の歩き方」に載っていない小さな町ですが、ビレネー山の麓にある巡礼道山コースの宿場町です。
町にはフランス色が濃厚で、雰囲気は南仏のプロヴァンス地区のリュベロンの村に似て、カフェもフランス菓子のお店も洗練された雰囲気で、小洒落です。
町はいまでもサンチアゴへ向かう巡礼者の宿として賑わい、町中に巡礼関連のお店がたくさんあります。
城壁に上がったら周りがゆったりとした田園風景が広がり、ゴシック様式の城門がまた長い歴史を語っているように建っています。
二、バイゴリ(Baigorry)
ここはまるで別荘地のようなのどかな村です。
この地方では昔からひまわりを魔除けとして玄関先に飾る風習があるようです。
静かに流れいるせせらぎに沿って歩きながらなんと映画のワンシーンにいるような錯覚をし、向こうにはローマ時代からの古い石橋が残っています。
三、エスプレット(Espletette)
軒先に赤い唐辛子の飾りで有名なこのバスクの村は今回ぜひ訪ねたい場所の一つですが、プラニングの時見た日本語の現地ツアーだと、一人3万円位だそうです。
雨足が強くなり、村のレストランへランチ雨宿り兼ランチをしました。
何食べたかはすっかり忘れてしまったが、お店にある歴年の唐辛子まつりのポスターが印象的でした。
しかしこんな雨の多い村なのに、なぜか唐辛子を建物の外に干している。大丈夫かなって勝手に思いました。
春の欧州④ フレンチバスクの街巡り サン・ジャン・ド・リュズとオンダリビア
バスクの観光地はビルバオより、サンセバスティアンを起点に廻ったほうが便利です。
夏の観光シーズンでは、現地発のツアーで何日か分けて行く方法もあるが、私が旅した4月にはツアーはほとんどお休みです。
ビルバオに着いてからはじめて分かったが、バスク地区ではとにかく気候が多変で、雨が多いため、「バスク気候」という呼び方までありました。
一つ目で行ったビアリッツ(Biarritz)はまさに暴風雨のような状態でした。
ここは「地球の歩き方」には載っていないが、バスク地方有数な高級リゾート地で、欧州航路のプレミアム級クルーズの寄港地であり、有名なサーフィンスポットでもあります。パリからTGVで6時間位で電車で行くことも可能だそうで、次回リベンジします。
一、サン・ジャン・ド・リュズ(Saint-Jean-de-Luz)
悪天候でG君も焦って、地元でよく使われているリアルタイムの天気予報アプリで確認し、次は天候の良さそうな街へ向かった。四輪で雲を追うのはさずに無理があるので、この港町に到着した時はまだ雨雲が厚かったです。
空いているカフェやギャラリーに入ったりして、こういう街歩きはやはり晴れた日がいいですね。
二、オンダリビア(Hondarriia)
フェリーに乗って対岸のスペイン領へ行くことにしました。こことサン・ジャンは本来同じバスクの村ですが、様々な歴史的な変遷で、いま違う国の領土となりました。ユーロ圏になったいま、もちろんフェリーでの行き来はパスポートも不要です。
観光ガイドでよく観るような可愛い村
ここは昔からの漁村で、内容もお値段もかなり高級なシーフードレストランが林立、
三、まるで中世映画のような旧市街
オンダリビアの港側もいいが、この魅力的な坂道を10数分ほど上がり、
雰囲気のある石畳みの道が続き、まるで中世へタイムスリップ、
ありました!石原さとみさんの番組で観たあの素敵なバラドールホテル(Parador de Hondarribia)!
このパラドールは海を眺望する高台に980年頃建て、最初は要塞として、15世紀頃お城に改造されたようです。可愛いパティオのような広場に面しています。いつかスペインのパラドールを巡る時、真っ先にリストに入れたいところです。
旧市街から下の道へでたら、いつもの間にかすでに晴れ間になって、見事な桃の花が満開していました。
春の欧州③ バスク旅(Pays Basque)のスタート、ビルバオとサン・セバスティアン
近年スペインへの熱が高く、数年前から何回か分けて巡礼の聖地サンティアゴ・デ・コンポステーラを中心とした北西部、南部のアンダルシア、そして今回は北のバスク地区をゆっくり回る旅をしました。
一、バスク地方巡りのプランと移動手段
1.バスク巡りの旅プラン
バスク地方の大半はスペイン北部にあり、一部はフランス領にあります。いまだに独自の言語を持ち、昔からの伝統と文化を大事にしています。
Game of Thronesのロケ地でこの地域の独特な美しい景観で世界に注目され、日本でも立て続けに「米倉涼子と酒場放浪記inスペイン」、「石原さとみnすっぴん旅inスペイン」2本のディープな旅番組が放送され、ますます関心が高まってきました。
日本からバスク地方への直行便はないため、今回はパリ~ビルバオin、ビルバオ~リスボンoutという旅程を組みました。
バスクでの旅程は下記通りです。
ビルバオからサン・セバスティアンへ、フレンチバスクの街巡り
サン・セバスティアンを拠点に、海バスクの街巡り
サン・セバスティアンを拠点に、山バスクの街巡り
サン・セバスティアン~ビルバオへ、GOTのロケ地巡り
2.移動手段
旅プランを始まった時からバスク地区の情報が少ないことに気づきました。
もともとは中世からの巡礼道で、時間がたっふりあれば徒歩と公共交通でゆっくりする旅もいいが、一人旅の今、慣れない地のレンターカーは結局運転ばかりに気を取られ、旅の楽しみも減ってしまうので、ここでは車をチャーターして巡ることにしました。
しかし、バスク地区はスペインで最も豊かな場所なので、車のチャーター相場を聞いたら驚きました。なんと1日8時間程度で約550ユーロ以上もします。
現地旅行手配専門の日本人業者にも問い合わせたが、ホテル手配とセットで1日約10万円位になります。
マドリードまでなら知人のツテもあるが、北部では知り合いはいません。
根所よくネットで探した結果、運よくバスク出身のG君を見つかりました。フリーガイド業がスタートしたばかりで、現金払いしかできないが、まじめで礼儀正しい青年です。英語もうまくて、現地で山登りとかでは荷物まで全部背負ってくださって、ドライバーというより、良い現地友人のような方に恵まれました。
二、バスクの玄関、ビルバオ(Bilbao)
パリからの到着便は夜中になるが、G君からの情報でここはとても安全な街で、深夜でも空港からのタクシーは全く問題はありませんでした。
せっかくなので、石原さとみさんがロケで使っているエルシーリャ(ERCILLA)にしました。街の中心部にあるとても良い立地で、部屋も広めできれいですが、空港バスを利用ならモユア広場にある老舗の名門Carltonがもっと便利かもしれません。
ビルバオはある意味では衰退した造船業から芸術都市に変身した成功例と思います。
アメリカ人建築家ゲーリーの代表作でもあるグッゲンハイム美術館の建築群はとても壮観で素晴らしいです。
ゲーリーのママンシリーズが好きで、六本木ヒルズを通る度に立ち寄るし、まだ全部ではないが、世界の旅先で彼の作品があれば観にいきます。
三、バスクの宝石、サンセバスティアン(San Sebastian)
ビスケー湾の真珠とも呼ばれているこの街は美食美景を一度に集まった宝石のような街です。大きな入り江に接しているためか、お天気も雨続きのビルバオに比べ晴天率が高いようです。
天然の美景に恵まれ
コンチャ海岸を囲むような街全体がリゾート地のように優雅で快適、
街歩きも楽しくなるような場所です。
美食
南のタパ、北のピンチョス、スペインの美食に魅了された人が数知らず!
毎晩のように胃袋の限界に挑戦しながら、バル梯子でピンチョスを楽しむ。
問題はタバと違って、ピンチョスは大概バケットを使い、サングリアなど飲み物を一つでも頼めば、1,2軒で降参しそうです。
サンセバスティアンの夜歩き対策
サンセバスティアンではLa Concha湾に面した便利な老舗ホテルデ・ロンドレス(Londres)に泊まりました。オフシーズンで1泊2万円位で、コスパも最高です。
夜はビーチの散策道に面したカフェの入り口があり、どんな時間帯も出歩きに安心、便利な完璧な立地です。
設備はやや古いですが、部屋にはなぜかアメニティ類が大量に置かれ、清潔で快適なホテルです。
次はビルバオからサン・セバスティアンへ移動する時訪ねたフレンチバスクの街です。
食傷気味な旅事情
今年の前半は旅続き
春の欧州旅行はバスクを起点に、好きな風景をたくさん回り、特に初めて訪ねたスペイン北部のバスク周遊、フォトジェニックだらけなポルトガル、帰り道で訪れた中世的な美しいドイツの街ドレスデンとハイデルベルク、そして最後に寄道したイスタンブールなどなど、たくさんの美景と旅の思い出を残したいが、なかなか進まないうちにまたいろいろと出かけてしまいました。
夏の北米、LAから中西部を経て東海岸まで、ほぼ大陸横断の長旅もまた盛りだくさんの記憶と写真が増え、
そして、中国桂林への旅.......
旅のプラニング
近年周遊型の旅が多く、いろいろ盛り込む旅程を立てることは楽しいが、いまは時間をかけて2本のプランニングをしています。
一つ目は南米の周遊
何度も中断し、ようやく決まった広大な南米大陸の旅。高山病や不便な現地事情が多々あるので、いつも以上に慎重に取り掛かっています。
二つ目はドナウ川
もろもろの要因で急にドナウ川とバルト三国に興味が沸き、しかも来年の大型連休というピーク時に行くため、早め早めの手配をせざるを得なくなりました。
さらに、近場の旅が2本控えています。
台湾+アルファ、
ツイッターで赤ちゃんパンダの情報を見て、パンダを会いに行く旅、
かなり食傷気味になってきたところ、
なんと急に年末年始で家族旅行の話が浮上しました。
いまからフライトの確保?
ホテルの確保?
旅程?
アマゾンで地球の歩き方を大人買い、
毎日いろんな予約や旅行サイトを見て、なんと夢にまでどこか外国にいるような設定ばかりになってしまいました。
いつゆっくり旅行記を書けるでしょうか?
春の欧州② 芸術三昧のパリと欧州までの寄り道
一、今回欧州の入口は芸術の都、パリ
快適なエバー航空の夜行便で楽々早朝のパリに着きました。
デザイン性重視のシャルル・ド・ゴール空港で異なるターミナル移動はJFK、LHR同様、速攻で旅の疲れを思い出させました。
今回旅のメイン目的地スペインバスク地区の玄関ビルバオへ夜発のエールフランスに乗り換えるため、まず同じT2にある荷物預かり所でスーツケースを預けました。
荷物預かり所のフロアのDoreeカフェは安くてうまい。昔空港から地方へ直行するTGVに乗る前もよくここでひと休みをしました。
丸々一日があるので、今回は市内へ出て美術館と美術館併設カフェなどを巡るプランをしました。
1.パリ市立近代美術館(Musée d'art moderne de la Ville de Paris)
16区にあるこのパブリックの美術館には、鮮やかな色彩が画風のデュフィ(Dufy)の大作『電気の精』、立派な美しい支柱に囲まれる美術館カフェがあります。10時の開館に合わせ、シャトルバスで向かいました。
残念ながら旅行した4月の時、『電気の精』が貸し出し中で、カフェも工事のため閉鎖されていました。
現代作品はあまり理解できなく、常設の無料展示作を少し鑑賞し、
美術館の建築を鑑賞するに外へ出ました。
1937年パリ万博のために作られたこの美術館の建物自体も芸術品のように素晴らしいです。
建物の外壁に施した彫刻の緻密さとスケールに圧倒され、
セーヌ川方向の向かい側は、もうエッフェル塔!
近代美術館ではモーニングカフェができなかったが、道路の向かい側にマルシェを見かけて、ローカル味の食べ物を目で楽しみながら、フランスに来た!っと実感しました。
2.オルセー美術館でランチ
短いパリ旅行の美術館選定は結局ルーブルになってしまうが、今回は気軽な一人旅で、華やかなミュゼ・ドゥ・オルセー・レストランでランチすることに決めました。
イエローベストのデモでシャンゼリゼ通りは全部通行止めのため、Uberですこし遠回りをし、昼頃オルセーへ移動しました。
夏休みなどの混雑期ではないので、レストランも予約なしで入り、しかも窓側の席へ案内してくれました。ランチセットでも、特にクルトンをその場で入れてくれたボタージュはさすがに本場らしく、濃厚なバターが効き、美味しかったです!
超久々のオルセー美術館
素晴らしい大作の数々、春という季節柄で特に光と影の美しいモネの作品をたっぷり鑑賞でき、本物に触れる贅沢な時間がとても心地良かったです。
3.オランジュリー美術館のモネワールド
陽気の春。セーヌ河を気持ちよく散歩しながら、もう一つのモネワールド、オランジェリー美術館の睡蓮館へ向かいました。
橋を渡ったらそこはもうチュイルリー公園。
平和な週末、日光浴を楽しんでいるパリ市民の姿がいっそう優雅に映りました。
パノラマ展示の睡蓮ワールド
芸術の世界にたっぷり浸って、あっという間に夕方になりました。
公園を出てヴァンドーム広場方面へ歩き、普段は高級店が立ち並ぶ賑わっているこの界隈もデモの影響でバリケードがあっちこっちに置かれていました。
オペラ座のロワシーバスで空港へ戻ろうと思ったが、残念ながらデモの影響で運行休止になった。バス停で荷物を持って困ってる日本人若者にタクシーシェアを声掛けたが、なぜか警戒されました(汗)。
今度は若い女性から英語で声かけられ、待機中のジャマイカ人のドライバーさんが一人20ユーロでいいよって気持ちよく空港まで乗せてくれました。
ラファイエットで働いている彼女は友人結婚式のためプラハへ行くが、フランス人にしてはすごく英語がうまいなと思ったら、ブルガリアの移民でした。
二、パリまでの楽しい寄り道
欧州までは大好きなエバー航空に乗るため、名古屋からパリまでは大韓航空、タイ航空、そしてエバー航空をハシゴしました。
噂のコチジャン付きのアシアナ航空の機内食
おもてなし感満載の仁川空港
何を食べてもおいしい機内食、お気に入りのアメニティ、心地よいサービスの数々、欧州まで10時間位のフライトはあっという間でした。
気ままに行く欧州の旅⑪ ザルツブルクとハルシュタットの美景を訪ねて
オーストリアにも風光明媚な湖水地区があります。
アルプス山脈からの清流で形成された透明度抜群の湖と魅力的な湖畔の町が点在しています。
特にドイツと国境界隈のハルシュタットは世界で最も美しい湖畔の町と言われ、今回はウィーンからザルツブルク経由で訪ねて行きました。
一、美しい湖畔の町ハルシュタット
ハルシュタットへはザルツブルグからの車が便利と思います。電車も走っているが、到着する駅は市街地の反対側の湖畔にあるので、オフシーズンなら湖を往復する定期便のボートはないため、不便です。
1時間半位のドライブの沿道には美しい森林があり、静かな湖水があり、息をのむような美景が続く、
雄大な自然と濃厚な中世の面影がある町並みのコントラスが見えました!
深みのある碧色をした湖水、真っ青な空、空気までひときわ澄んだ気がする、
まるでおとぎ話に出てきたような家々、
ここはかつて塩鉱の町として栄え、現在も展望台と塩坑見学へのケーブルカーが運航されています。ここの展望台が崖から突き出したような作りで、「世界遺産の眺め」という看板を掲げています。
運良く珍しい位の大晴天に恵まれ、高所からの眺望はまた素晴らしい、
現地で聞いた話だが、なんと中国のシンセンにハルシュタットのまるごとコピーが作られたようです。現地で歩きながら思ったが、この町のいたるところに何百年に亘って刻まれていた歴史と文化の重厚感はきっとコピーできないでしょう。
山の斜面にへばりつくように建てた家々も魅力的だが、ここはなんと言ってもやはり湖畔の美景です!しかも光の変化によって、様々な魅惑的な表情を見せてくれました。
美景を巧みに取り入れた湖畔でのんびりする時間もとても贅沢に思えてしまった。
ハルシュタットは本来ならとても静かな湖畔の小さな町ですが、現代の観光ブームで様々な観光項目が増え、狭い土地柄の独特の風習なのか、納骨堂でアートされた頭がい骨でさえも見物される観光客が多く.......
私が町を一周し、湖畔で時間の流れに任せてぼーと夕日を眺めていました。
二、ザルツブルグ、楽しみが盛りだくさん
1.モーツァルトの町
第一印象は街中どこでもモーツァルト!ホテルの部屋にもモーツァルトのチョコ(笑)
2.ゲトライデ通りのアイアン看板はすごい
ウィーンのナーグラー小路の中世的な雰囲気を体験したばかりで、旧市街のメインストリートのゲトライデ通りの鉄製アート看板に、ちょっと圧倒されました。うん、中世へのタイムスリップはやはり静かさも大事かなと思いました。
しかし、ここはまさにアイアン看板の見本市のようで、見ごたえはたっぷりあります。
メインストリートは朝から晩まで観光客で賑わっています。
3.素敵な世界遺産の歴史地区は美しくて楽しい
街の中央に流れているザルツァッハ川の畔が長閑でありながらもおしゃれ、
徒歩で楽々渡る新市街と旧市街を繋がっているマカルト橋、
ここの橋も愛の鎖から逃れなくて......
両側には美しい景色が広がり、
川の左側は旧市街であり、ここにはモーツァルトの生家もあり、美しい中世的な街並みが世界遺産でもあります。
週末のマーケットはまるで祭り、
3.映画「サウンド・オブ・ミュージック」のロケ地
ザルツブルグはモーツァルトゆかりのスポットのほか、もう一つ来訪者が殺到するスポットがあります。かつての館と庭園を改装したミラベル宮殿です。
ここの庭園も広大な公園になっており、映画「サウンド・オブ・ミュージック」のロケにたくさん使われていました。
この庭園をゆっくり鑑賞しようと思って、ホテルから庭まで直結してあるザルツブルクシェラトンに泊まったが、8時前庭園に入ると、すでに韓国の団体さんがいっぱい!しかもみなさん舞台セットのような衣装、小道具で大がかりな撮影を行われ、完全にペースが乱れ、あとでみたらまともに撮れた庭園の写真はほとんどありませんでした。
4.快適で便利なザルツブルクのシェラトンホテル
ホテルは新市街地にあるが、中央駅から徒歩10分若で、なによりロビーのこのドアからミラベル宮殿の庭園に直結しています。
ホテル自体は結構年数が経っているようで、普通のツインだが、清掃が行き届き、アットホームな雰囲気。
団体客は多く、朝食の時はちゃんとSPGの専用席があり、浴室にタオルヒーターがあります。
サービスはとても丁寧で、特にロビーのピアノ弾きが大変お上手な方で、2泊で結局毎晩ホテルでピアノを聞きながら食事をしました。
五、ホーエンザルツブルグ城、今回の嬉しいサプライズ!
メンヒスベルクという丘の上に聳え立つこの要塞のようなお城は、15世紀で完成された後、焼き討ちに免れ、攻撃にも陥ったことはなく、現在でもヨーロッパ最大規模を誇る要塞だそうです。
ケーブルカーで登って、さらに階段を登って、ようやくお城です。
登ったところには大きな広場があり、現在は展望カフェになっている。
城内はかなり広く、鐘楼、薬草塔、鋳物の塔、刑務所、武器庫、貯蔵庫等が作られてある。
城中はまるで一つの町。ゴシック風な作りもあり、
立派な教会
もちろん、高台にあるお城からの眺望は素晴らしくて、ザルツブルグの街並みを一望する絶好な場所です。
次はブダベストです。秋のヨーロッパの長旅もそろそろ終わります。
気ままに行く欧州の旅⑩ 街全体が美術館のような美しいプラハ
プラハの美しさを形容する美称は実にたくさんあります。
「建築博物館」、「黄金の都」、「百塔の街」、「宝石の都市」.......プラハのような美しすぎる街は本来ならそこだけで1,2週間ゆっくり滞在できる旅スタイルが理想ですが、思うようにいかないのはまた残念な世の常でしょうね。
いまだに日本からの直行便はないようで、欧州内での列車移動が快適で便利です。
ウィーンからプラハまではレイルジェットで約3時間半位です。
ちなみにチェコ発ウィーン行きの列車だと、社内食堂は美味しくて安いです。1等だと席までフルサービスも可能なので、一人旅にはありがたいです。
車窓から素敵な欧州田園風景を眺めながら、もうブラハです。
一、建築宝庫のプラハでカフェ巡りと街歩き
カフェ巡り
プラハの街並みは11~18世紀に亘って幾度もの戦火から逃れ、ロマネスク、ゴシック、ルネッサンス、バロック、さらにアールヌーヴォ様式等、様々な時代の建築物がまるで博覧会のように混在され、多彩で美しい建物の一部を利用したカフェ巡りも楽しいです。
建物の隙間を巧みに利用し、遊び心満載のところもあり、一人でやっと通れるような入口に信号機があり、
一列に並んで狭い階段を降りたら、案外広いテラスのあるシックなカフェレストラン、
街歩き
建築の博物館のような旧市街で街歩き、
大きな工事現場もちょっとしたテーマパークのような仕掛けを作り、
様々な年代の建築にある華麗な装飾はまるで芸術品、
長い歴史で蓄積されてきたセンスの良いアートが至るところにあり、
パリの街角?って一瞬錯覚するような高級ブランド街、
マーケットだって、こんなにお洒落、
ここだけで半日位ぶらぶらしていたいな、
リバークルーズ
悠然と街を縦断するように流れているモルダウ川からの眺めはまた格別、
ここにもアートがあり、
情調溢れる旧市街と華やかな新市街が不思議に融合している美しい街並みを眺めながら、スメタナの「わが祖国」のメロディが自然と浮かぶ、
二、必見!プラハ城
フラチャヌィという丘の上に聳えたつブラハ城の秋は格別に素敵です。
ここはギネスで認定された世界で最も大きなお城の一つであり、特にゴシック風の聖ヴィート教会は中欧たくさんの聖堂のお手本とも言われています。
美しいトラムで到着。お見事な黄葉に出会った!
中心部へ向かう、
巨大すぎて、広角レンズがないと全体が収まりきれない程壮観な聖ヴィート教会、
様々な角度から眺め、美術館のパティオのベンチに寝そべて見上げる尖塔がいっそう迫力が感じる。
内部も美しい。
格好いい衛兵の交代パフォーマンスも素敵で、
カフェでチェコ風アップルパイをいただきながら、違う角度からもお城鑑賞。
いろんな欧州の古城を見てきたが、プラハ城は特別にロマンチックで魅力的!売店でかわいい絵本を購入しました。
帰り道は美しいオレンジ色の屋根と石畳みの絶景を楽しみながら、石階段で降りた。
長い下り道だが、沿道にレモネード売りのスタンドや占いなどがあり、
降りたところは素敵な庭園があります
ジンジャークッキーの売店を冷やかし、
いつも賑わっている有名なカレル橋を渡って、旧市街に戻りました。
三、プラハでの異文化体験
チェコはEUに加盟したが、いまだにユーロではなく、独自の通貨が使用されいるためか、とにかく街角には両替の看板が異様に多いです。
噂のビアSPA
行ってみました。
旧市街の中心部にあるお店ですが、写真映りや話題性にはよいかもしれないが、たしかにビールは飲み放題ですが、SPAと言っても、まったく落ち着かないビール風呂の場所でした。
さらに衝撃を受けたのはプラハの白鳥たちです!
数に圧倒された!
逞しさに圧倒された!
季節柄か、自分の中の「白鳥の湖」が新たな一章が加えられたような体験でした。
とは言い、プラハの魅力はやはり無敵です。今度の春の欧州旅もまた少し寄ることにしました。
次はオーストリアの湖畔にある美しい街へ行きます。
気ままに行く欧州の旅⑨ ウィーン!東欧への中継地
本来は10月のウィーン、ブラハ、ブダベストなどの秋景色を観に行きたいと思っていたが、旅程を組んでいるうちに、どんどん行きたくなる場所が増えました。
結局ウィーンを東欧方面のベースにし、そこから鉄道でプラハ、ブダベスト、さらにオーストリアの湖水地方のザルツブルクとハルシュタットへ行く旅程になったが、中継地のウィーンでは行き来で合計4泊をしました。
一、一筆書きで見るウィーンの秋景色
セビリアからウィーンまではイベリア航空とオーストリア航空の乗り継ぎで、どっちも欧州内の短距離ビジネスクラスは簡単な機内食があるだけで、席はエコノミーと変わりませんでした。(真ん中の席がブロックされた位)
ウィーンの美しい街並みは秋の黄葉にも映える。まずはモーツァルト像にご挨拶、
カフェで一杯、
アジアフードも恋しくなり、お上品な「日本橋」も向かい側の庶民中華も行き、
スーパーにあるフレッシュオレンジジュースも、街角のベーカリーも楽しくて、
立派な王宮、オペラ座、そしていつ見ても違和感があるピンクの兎、
昼から夜まで賑わうケルントナー通り、街角の上質なパフォマー、
通る度に惹かれる立派なシュテファン寺院、ここはエレベーターがあり、昼間塔に登ってウィーンを一望しました。
二、石畳みの路地で中世へタイムスリップ
この頃「ことりっぷ」という軽めのガイドブックが気に入っています。ウィーン・プラハ編ではある写真に惹かれていました。
ケルントナー通りにも近いナーグラーという小路の風景です。
界隈でなかなか写真の場所が見つからなかった。通りかかったおしゃれな奇石ショップに入り、アフリカのマダカスカ産という綺麗なグリーン色の奇石を選び、この旅で初めてお土産を買い、梱包もとても丁寧でした。ガイドブックを見せたら親切な女性店員さんが場所まで案内してくれました。
これです!
路地の入口は狭くて分かりにくかったが、なかなかの雰囲気です。
下り坂の先には小さな広場とレストランがあり、テラス席で夕食、
暖かい物がほしくて、リンゴ煮トッピングのレバーシチュー料理にしました。ご飯付きで結構美味しかったし、プチ中世体験も大満足でした。
三、やはり宮殿も!シェーンブルン宮殿へ
ここはさすがに自分の娘をたくさんの王妃にしたマリー・アントワネットの母でもあるマリアテレジア様のお気に入り宮殿なので、庭園も壮観すぎて圧倒されました。
お天気にも恵まれ、旅先ではなければずっとこの素晴らしい庭園にいたかった。
1000以上部屋(ちなみに当時全宮殿内バスルームが2ヶ所のみだそうで)は現在40室位しか見学できませんでした。
宮殿内は撮影不可で、売店で各部屋の写真の絵葉書が販売されています。
このPorcelain Roomが好きで、残念ながら葉書では繊細な絵とマイセン風の青色が出せなかったが……
四、美術史美術館
ウィーンは芸術の都で、数日だけでは見どころの選択が難しかったです。さらに今回は中継地として列車旅の往復で半日単位の観光時間しかなく、いっそう悩ましかったです。
美しい建築が好きで、ピルンクザール(国立図書館)と迷ったが、今回は結局建物自体も美しい美術史美術館一か所に絞りました。
建物自体もすでに贅沢な美術品、
階段ホールも天井いっぱいにある「ルネッサンス賛歌」というフレスコ画も圧巻的で、
豪華絢爛なクーポラの下にあるカフェは世界一美しいという賞賛にぴったりです。
館内の収蔵品は豊富で、特にブリューゲルの特別展があるように、彼の作品が多く、
名作「バベルの塔」は必見!
わずか数日だけでしたが、様々なウィーンの秋風景を楽しむことができて満足でした。次はプラハへ行きます。